●fat jon&styrofoam
愛のためにシンシナティーからベルリンへ移住したfat jon。しかし、彼は作品をリリースするレーベルはベルリンの!K7でありながらも、シンシナティーをベースに活動するプログレッシヴ・ヒップホップ・グループ "Five Deez"のメンバーであり、リーダーである。彼にFive Deezの〜などといった形容はもはや不要であり、ラッパーでありながら、インストウルメンタルという表現手法に言葉をも超越する深いメッセージを紡ぎ込む不世出の天才クリエイターである。
これまでにFive Deezとして3枚、ソロ名義で3枚、Amleset SolomonとのRebel Cliqueで1枚の計7枚のアルバムをリリースしており、加えてアニメ「サムライチャンプルー」へのトラック提供による2枚のサウンドトラック・アルバムもリリース。”Rain Dance”、”B.E.A.T.”、”Pretty Pussy Kitty Cat”、”Latitude”、”Lightweight Heavy”、”Funky”、”Afterthought”、そして今年春にリリースされた”Kommunicator”と、数多くのクラシックを残している。もはや、世界は狭い。Hip Hopクリエイティヴィティーの牽引者とも言うべきfat jonは世界を股にかけて数々のソロアルバムやコラボレーション・プロジェクトを今までも、そしてこれからも行い続ける。
エレクトロニック・ミュージックのクリエイターとしてヨーロッパでは絶大な知名度を誇るベルギー在住のstyrofoamはギター演奏とエレクトロニックな要素の融合を果たす為にカスタム・オーダーしたローランドのJuno-シンセサイザーとサンプラーを用いて、1990年代後半から徐々に、その知名度を広げて来た。しかし、彼は獲得したその地位にとどまることなく、常に新たな自分を探し、発掘し、走り続けている。その集大成こそが今回のfat jonとのコラボレート・プロジェクトなのである。ここ数年では、Morr Musicより4枚のレコードをリリースし、魅惑的なタイトルを冠したリミックス・アルバム"nothing's lost"が最も最近にリリースされたタイトルである。